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【心肺蘇生法】子どもが心肺停止状態のときすべきこと
小さな子どもに対する心肺蘇生法
最近は公民館や学校など、さまざまな施設で緊急の際の処置方法に関する救命講習が開かれています。
内容も本格的で、応急手当普及員などの公的な意味合いを持つ資格が取れます。
ごく普通に町を歩いているとき、全く見知らぬ人が倒れてしまった状況でも、「バイスタンダー」といって、近くにいた誰かが応急処置を施してくれることを期待されている状況ですから、
多くの子どもの面倒を見ている幼稚園や保育園のスタッフが、子どもにいざという事態が起きたとき、すぐに対応することを期待されるは当然でしょう。
そんなときに、知識があるとないとでは大違いです。最低限、人工呼吸の方法などは知っておいた方が賢明です。
例えば、救急車を呼んだとして、当然できるだけ早く駆けつけてくれるわけですが、
当然トラブル発生から数分のタイムラグが発生しますし、実際、到着があと何分早ければ助かったのにという痛ましいケースもよくあります。
その「あと数分」を救うのが、園のスタッフの意識と知識ということです。
小学校低学年以下程度の年齢の子どもならば、人工呼吸などの心肺蘇生を施すことで、より助かる確率が上がります。
スタッフが2人以上いるときは、救急車を呼ぶと同時に人工呼吸などをほどこしますが、1人の場合は、まずは1分間心肺蘇生法を試し、その後救急車を呼ぶようにします。
「一刻も早い処置」というのはそういうことです。
まず、何をおいても「呼吸」です。心拍に関しては、素人では判断が難しいので、呼吸をしているかどうかを最初に確認してください。
呼吸を確認し、呼吸をしていなかったら気道の確保、マウス・ツー・マウスによる人工呼吸、そして心臓マッサージという順番になります。
人工呼吸は、簡単にいうと、酸素を肺に送り込んで、肺にたまった二酸化炭素を追い出すための作業です。
まず、頭を軽くそらさせた後、片方の手で鼻をつまみ、もう片方の手で口の中に手指を挿入し、上あごを引き上げるようにして気道を確保してください。
たっぷりと空気を吸い込み、その空気を鼻をつまんだままの状態で口から送り込みます。
5秒に1回程度の速さで行います。
息を吹き込みながら、相手(子ども)の胸元を観察します。息がきちんと吹き込まれていれば、胸が上がるはずです。
この息を吹き込む作業を2回行った後、呼吸を確認してください。動いたり、せき込んだりと、体に反応が見られたら、人工呼吸が順調に進んでいる証拠なので、意識が戻るまでそのまま続けてください。
もしも特に反応が見られない場合は、心臓マッサージをする必要があります。
心臓マッサージは、乳児の場合は人差し指、中指の2本の指で、幼児の場合は手のひらの付け根を使ってほどこします。
体の胸骨が通っている部分と、乳首同士を結んだ線をクロスさせ、交差した位置よりも指1本分下のあたりを、ぐっと押し込んでください。
押し込む回数ですが、新生児で1分間120回、乳幼児は1分間で100回程度が大体の目安です。
強さは、押しこんだ手指の部分が3分の1くらい埋まって隠れる程度です。
かなり強い押し方になります。呼吸の様子を見ながら、人工呼吸と並行して施すようにしましょう。
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