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【子どものけが】手足のねんざ・つきゆびの手当て
ねじり・くじき……具体的には?
スポーツや日常生活の活動の中で、人間は「ねんざ」というものをすることがあります。漢字で書けば「捻挫」。それぞれ「捻(ね)じって」「挫(くじ)く」という意味です。
手首や足首のねんざは大人でもよくあることで、生活上で多少の不便はあったとしても、あまり深刻にとらえられることはありません。
関節包(かんせつほう)という組織が関節部分にあり、骨と骨のつなぎ目であるじん帯と関節を包んでいるものです。この部分がひねられ、ぐきっとくじいてしまうことで、腫れたり痛んだりします。
関節包の部分に裂け、破れ、あるいはじん帯が伸びきってしまうことで痛みを生じます。
放置や、ちょっとした応急処置だけで治ってしまうこともありますが、場合によっては骨折まで及んでいる場合もあります。
手や足のイメージが強いものですが、関節のトラブルですから、体の関節部分なら、どこでもねんざをする可能性があります。
多いのは足首・手首のねんざ
子どもを観察していると、「どうしてあんなにのべつ動き回れるんだろう」と思うことはありませんか。
大人が同じようなテンションで動き回ったら、なんて落ち着きのない人だろうと思ってしまいそうですが、子どもだと、むしろ大人しくしているのを見る方が不安でさえあるほどに動き回ります。
そんなふうに動いていれば、当然、転んだりする回数も増えます。
その拍子で足をくじいたり、地面に頭や顔がつかないように、とっさに手をついて避けようとしたら、手首をひねってしまったりして、ねんざにつながります。
単なるねんざだけならば、市販の湿布や包帯で手当てをする程度で症状が改善することもありますが、外から見ただけでは、関節のねんざだけなのか、骨折などの異常があったかを見極めることはできません。
子どもは骨組みがまだしっかりと形成されていませんから、幾らしょっちゅうだから、大したことはなさそうだからといって、そのまま放っておくことで、
関節が変形した状態で成長したり、それが原因で運動機能が低下してしまったりと、大問題につながる可能性もゼロではないのです。
軽く考えず、慎重に正しい対処ができるように心得ておきましょう。
指の損傷「つきゆび」
成長し、手を器用に使うようになると、さらに細部のトラブルの心配も出てきます。すなわち、いわゆる「つきゆび」です。
その音の響きどおり、指のてっぺんの部分をぐっと押し込まれたような実態になっています。
「指ねんざ」ととらえる人も多いでしょうが、ねんざだけでなく、骨折や脱臼も併発している場合があるので、慎重な判断を要します。
症状としては、ただの痛みではなく、内出血が原因で太く腫れあがってしまったり、おかしな曲がり方をしてしまってすることもあります。
俗に「引っ張れば治る」と言われますが、これは絶対にやってはいけません。
ねんざ・つきゆびの時にすべき手当て
基本は「固定すること」。何かそえ木のようなものを当てて、包帯を巻いて固定しましょう。
つきゆびの場合は、アイスクリームを食べるときに使う木のスプーンなどが、固さや大きさからいってぴったりです。冷やすことで少し楽になるので、冷湿布をしてから包帯を巻くこともあります。
大人の場合、ねんざやつきゆび程度で病院に行く人の方が珍しいかもしれませんから、子どもにもその常識で対応してしまいがちです。
ですが、後々の関節の変形や、骨まで損傷が達している場合もあり得ますから、園でのねんざ・つきゆびの場合は園から直接、親御さんに引き渡した後は、
「こういう状況でねんざ(つきゆび)をしてしまいました」と状況を説明し、受診を促すべきです。
「このくらいなら大丈夫ですよ」などと流されそうな様子の場合は、差し出がましくない程度につきゆびやねんざから大事に至るケースを説明してみましょう。
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