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意識がない、体が動かせない!けが・病気の子どもの体を運ぶときに注意すべきこと

意識がない、体が動かせない!けが・病気の子どもの体を運ぶときに注意すべきこと

そっとしておいた方がいい場合もあります

けがの程度が多い、どうも意識を失っているようだという場合ほど、動かしたり、何らかの働きかけをしたくなりますが、逆に、こういうときこそ動かさずにそっとしておいた方がいいケースも多いのです。

例えば血が大量に出ていたり、頸椎のように大事な部分が傷ついてしまっているときは、状況を悪くしてしまう可能性もあるからです。

意識はあるが体を起こすことができない状態のときは、体がしびれたり、手足などの感覚があるかどうかを確認してみてください。

119番通報の際に状況を説明し、どのように対処すべきか教えてもらい、それに従ったほうがいいでしょう。

搬送の際はノウハウを持った救急隊員さんが対応してくれますから、体が冷たくなっていると感じるときに毛布をかけて保温させる程度の対応で十分です。

不安でしょうが、何もしないことが正しいこともあることは心得るべきです。

体を運ぶときは、こんな点に注意を

119番通報で問い合わせたところ、「このようなところにこう寝かせて」といった指示があった場合でも、やはり慎重に対応しましょう。

できれば抱きかかえるよりも、担架を使って運んだ方が状態を安定させやすいのですが、ない場合や場所的に使えないような場合は、毛布などで代用することもできます。

スウェットパンツなどのしっかりした素材のものを2枚使い、長い棒をそれぞれの足に通して簡易担架を作る方法もあります。

ウエスト部分同士を合わせて、人を乗せる部分の中央にくるようにし、持ち手のほうに足が来るようにして、2枚のスウェットパンツの足を出す穴同士から棒を通し、橋渡しするようにして作ってください。

首や背中を傷めている可能性が高いときは、柔らかいところに寝かせると体が湾曲するおそれがあるので、戸板などのかたい素材を使ってください。

いずれの場合も、できるだけ体勢が変わらないように、可能な限り大人数で運んだ方がベターです。

複数の人数で手をつなぎ、いわゆる「ヒューマンチェーン」と言われるものを作り、その上に乗せて運ぶという方法もあります。この際、手の平ではなく手首をつかみ合った方が固定しやすくなります。

1人で運ばなければならないときは

もしもスタッフ1人で運ばなければいけないときは、まず、子どもの上半身をゆっくりと引き上げて、後ろからわきの下に両手を入れるような抱え方をして、後ろ向きに移動させます。

ただし、これはあくまでほかにやりようがない場合の手段なので、119番通報の際に移動させるように言われたとしても、

今、大人の手が自分1人であることを伝えた上で、より適切な方法があるならば、それを教えてもらった方がいいでしょう。



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