【子どものけが】高所から落下してしまった場合の対処法 | ママ必見!妊娠・出産準備・産後の悩み相談室jiko_veranda

高所からの落下!「これは一大事である」という把握が大切です

高層の集合住宅のベランダや通路などから乳幼児が落下し、死亡に至るような痛ましい事故はどうしてもなくなりません。

大人にとっては安全弁である柵に、小さな子どもなら容易にすり抜けてしまうようなすき間が合った結果の悲劇、というのが多いようです。

幼稚園や保育園には、ジャングルジムなどある程度背の高い遊具があったり、2階建て以上の建物になっており、園児が日常的に階段を使っているというところは珍しくありません。

つまり、幼稚園や保育園は、高層建物ほどの重大事故ではないにしろ、落下事故が起こる可能性のある環境だということを忘れてはいけません。

もしも階段や遊具から園児が落ちてしまい、出血を伴うようなけがを負った息をしている様子がない呼びかけても返事がないというような場合は、

急いで119番通報し、救急車に来てもらう必要があります。

特に呼吸の様子が見られないときは、人工呼吸などで息を吹き返させる必要がありますから、

とっさのときに対処できるように、心肺蘇生の手順を書いたものを目立つところに貼っておいたり、訓練をしたりなどの、日ごろからの備えが必要です。

もしも落ちたときの様子を目で確認できていたら、病院でそのことをできるだけ正確に伝えられるようにしてください。

子どもは頭が大きくてアンバランスな体型をしていますから、高所でバランスを崩し、頭から落下するということはしばしばあります。

打ちどころが悪く、さらに対処が悪いと取り返しのつかない事態にもなりかねませんから、頭をぶつけたときの対処法についても、常日頃が覚えておくいといいでしょう。

いわゆる“打ちどころの悪い場所”への対処法

人間の体のうち、さまざまな活動をつかさどるのは何といっても頭部です。そして、「首から下」という表現があるように、頭と全身をつなぐ大切な神経が通っているのが、そして背中です。

もしもけがや打ち身などでこれらの箇所を傷つけてしまうと、後々の後遺症につながる可能性が高いので、事は重大です。

手足を動かしたり、呼吸をしたりといった基本的な機能が不全になることだってあり得るのです。

そのときの状態で何が起きているのかを判断するには、例えば園スタッフの呼びかけに反応し、呼吸もしているが、手足が動いていないという状況の場合、

一時的なショックで無反応という可能性もゼロではありませんが、より慎重に、「脊髄に大きなダメージを負ってしまったかもしれない」といった前提で考え、病院で診てもらった方が現実的といえましょう。

軽々しく考えて後々大きな問題が起こるよりはましというものです。

脊髄を傷つけてしまった場合は、下手に動かすのは禁物ですから、歯がゆいかもしれませんが、救急車を呼んだ後、到着まで見守るべきなのです。

この際、何かの拍子に首が動いたりしないように、布やタオルを首の両脇に差し入れて固定するなどの工夫も必要です。

胴体の前側を強打してしまった場合などの対処法

交通事故に遭った人(子ども)が大した外傷もなく平気そうにしていたので特に手当てをしなかったら、その後容体が急変して……といった例もあります。

体の前側が地面にたたきつめられるような落ち方をしたとき、むき出しでけがをしやすい顔や頭部に何事もなく、お腹や胸などを打って痛そうにはしたものの、すぐにケロっとして遊ぶ場合があります。

しかし、内臓へのダメージの場合、目に見えないところで「何か」が起きている可能性もありますから、全く油断はできません。

子どもにもわかる言葉で丁寧に説明し、「ご本読もうか」「お絵かきも楽しいよ」などと落ち着いて遊べるものを提案し、できる限り体を動かさないように誘導しましょう。

意識がない、呼吸がないという場合は、問答無用で心肺蘇生と救急車のコースです。急いで、しかし冷静な対応が求められます。

外傷は別として、ぶつけたお腹に痛みを訴えるときは、救急車を呼ぶか、行きつけの病院に連絡の上、診てもらうようにしましょう。

車が到着するのを待っている間や、診てもらうまでの待合の場では、お腹に力を入れずに済むような、楽な座り方ができるように協力してあげてください。

仰向けに寝かせ、膝を立てた状態にするといいでしょう。膝をそのままの姿勢で保つのが辛そうならば、折り曲げた膝の下に枕やクッションを入れることをおすすめします。

遊んでいる様子からは想像もつかない事態も想定して

 

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繰り返しになりますが、高所から落下して体や頭を打ったりした場合は、どんなに元気そうな様子であったとしても、いえ、元気そうにしているからこそ、必ずお医者さんに診てもらうようにしましょう。

内臓にどんなダメージがあるかが判然としないうちは、食べ物を与えるのも感心しません

どうしてもぶつけた場所が気になって、撫でさするようなしぐさをするかもしれませんが、それもやめさせた方が無難です。

「そういうことをすると、あとから気持ち悪くなっちゃうかもしれないから、お医者さんに聞いてみようね」と優しく言い聞かせ、

早目に診てもらうべきです。痛みがおさまらないというときは、保冷機能のあるもので冷やすようにします。

ペットボトルに水を入れて凍らせたり、ジェルタイプの氷枕を常備しておいたりすると、こういった打ち身や、あるいは捻挫といった症状のときにも重宝するのでおすすめです。

何事も転ばぬ先の杖

まず、なぜ高所から落下するのかを考えてみましょう。

室内で多い階段から転げ落ちたりする事故を防ぐために、階段に滑り止めをつけたり、ゲート状のものをつけて、子ども1人では簡単に上り下りできないようにするなど、打てる手は打ってあるでしょうか。

万が一落ちてしまった後の対処法を覚えることも大切ですが、そうならないように防護することはもっと大切です。



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