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妊娠期に必須の栄養素その3~ビタミン~
ビタミンの働きと不足・過剰摂取の弊害
ひと口にビタミンといっても、多くの種類があり、働きもさまざま。しかも、すぐにイメージされる野菜や果物だけでなく、あらゆる食品に含まれています。
日本人はもともとの食習慣の関係もあり、ビタミン類の欠乏はさほど問題視されていませんし、それは妊娠中の女性でも例外ではありませんが、
欧米など海外ではしばしば問題視されているようです。
ただし、日本でも食の欧米化がいわれて久しいので、食習慣的にはほぼ欧米人という人もいるのではないでしょうか。
心当たりのある方は、ビタミンが足りているかどうか、そして、ビタミンの吸収を邪魔するような糖質や脂質の摂取が過多になっていないか、一度振り返ってみましょう。
ビタミンは種類多いので、一つ一つ丁寧に、それぞれの働きや、不足と摂り過ぎでどんな問題が心配されるかを検証してみましょう。
ビタミンA
まず、ビタミンAですが、これはどちらかというと、過剰摂取の弊害を心にとめておきましょう。
摂り過ぎにより、胎児に奇形があらわれるリスクが高くなると言われているのです。
バランスよく緑黄色野菜を摂る程度ならば、余分なビタミンAを体に残す心配はありませんが、
動物性の食品、例えばウナギやレバーなどは過剰摂取の原因になってしまうので、妊娠中は実はあまり摂るべきではありません。
ビタミンB1
次に、ビタミンB1は、不足することで「かっけ」になることが有名ですが、妊娠中はウェルニッケ症候群というものが心配されます。
それも、つわりが酷くて食べ物が摂れない場合、点滴を受けることがありますが、点滴の液にビタミンB1が含まれていなかったために発症する例もあったようです。
できれば白米ではなく玄米食にしたり、肉食は牛や鶏より豚にしたりすることでビタミンB1が摂りやすくなります。できれば妊娠前、せめて妊娠を意識し始めたら積極的に摂るようにしましょう。
ビタミンK
また、耳慣れない言葉かもしれませんが、ビタミンKというものがあります。これは血液を凝固させる働きがあるので、足りなくなると、出血が止まらない事態も心配されます。
妊婦さんにはもちろん、生まれてくる赤ちゃんにとっても大切な栄養ですが、このビタミンKという栄養素は、母乳の含有量が少ないといいます。
そのせいか、母乳で育てられる赤ちゃんのうち10万人に7人くらいの割合で、「ビタミンK欠乏」と思われる赤ちゃんがいるそうです。
これから出産の人には近い未来のお話ですが、出産経験のある人ならば、赤ちゃんが生まれたとき、母子手帳の出産の記録に「ビタミンK投与ずみ」のようなスタンプが押されているのを見たことがあるでしょう。
欠乏を予防するために、生まれてすぐの赤ちゃんにはそのような処置がされるというわけです。
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