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子どものけがの「見方」
子どもは元気で好奇心旺盛なので、ちょっと目を離したすきに、何をするか想像もつかないということがよくありますし、けがもしょっちゅうです。
殊に園施設の大勢の子どもの面倒を見なければならない状況で、じっと1人ずつを見守ることは至難の業ではありますが、
そんなお子さんのうちの誰かがけがをしてしまったという場合、応急処置などと同じくらい大切なことがあります。
それは「状況の把握」です。
まず、けがの程度、体調などのそもそもの状況(意識があるかないか、口が利けるかといった基礎的なところ)をつかめないと、応急手当てすら難しい場合もあるでしょう。
どんな状況でそのけがを負ってしまったのか、できるならばけがをした子ども本人に原因になったものを尋ねてみたり、血が出ていないかを確かめたりと、やるべきことはたくさんあります。
顔色や体の動きそのものも大いに参考になるかと思います。
状況をつかんだら、応急手当の方法とその後の対応、すなわち、そのまま園で大人しくさせて様子を見守る程度で大丈夫か、救急車を呼ぶべきか、
近隣のクリニックに連れていって診てもらうか、保護者に迎えにきてもらうかなどの判断の段階に入ります。
ところで、救急車を呼ぶ必要があるほどの事態だと判断させる場合は、こう言っては語弊がありますが、「やり過ぎ」には十分注意してください。
つまり、意識がない、緊急に人工呼吸が必要だというような場合は応急対処が必要ですが、素人判断で手当をすることで悪化するおそれがある場合もあります。
心肺蘇生のための処置以外はあくまで病院にお任せするべきです。
ただ、けがをした箇所がひどく出血しているような場合は、未使用のガーゼを使ってしっかりと血を止め、患部は心臓より高い位置にくるように保ってください。
けがをした子どもは、痛さや不安を感じていることでしょう。
「大丈夫だよ、お医者さんが治してくれるよ」、また保護者に連絡し、来てもらえる段取りになっている場合は「もうすぐお母さんがくるからね」などと優しく声をかけ、
少しでも不安や不穏な空気を取り除けるようにしてあげてください。
病院でけがをしたときの状況を説明するとき、どうしても子ども本人に言ってもらわなければならない場面もあったとして、
うまくお話しできなくても「こういう意味かな?」と汲み取り、フォローできるようにします。
お医者さんには、てきぱきと冷静に状況を説明することよりも、取り繕わずにできるだけ正確に伝え、落ち着いた状態でお子さんを診てもらうことが大切です。
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