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子どもは深いところでおぼれるとは限らない
夏場の子どもたちの楽しみはプールでの水遊び。また、小さな赤ちゃんなら沐浴があったり、お泊まり保育でみんなでお風呂に入ったり、園で子どもを水に入れる機会は結構あるものです。
そんなときは、「水が少しでもあれば、溺れる可能性がある」、これを肝に銘じて慎重に対応していただきたいと思います。
幼稚園や保育園の水遊びは、ビニールプールに水を張ったり、常設のプールがあったとしても、大人ならせいぜいふくらはぎが隠れる程度の水深のものばかりです。
こんなに浅ければ、まさか溺れないだろうと思いがちですが、水に体の自由を奪われるというよりも、顔が水についてしまい、窒息してしまうというトラブルが心配されますから、
過って顔から水に倒れてしまい、そのまま起き上がれなかったら、びっくりするほど容易に「溺れて」しまいますし、死につながる可能性もあります。
また、どんな浅さでも、体の小さな子どもにとっては結構な水量です。
前に倒れ込む原因としては、プールの外が滑りやすくなっていて、足をとられてしまうということもありますから、それを阻止するためには、滑り止めをつくるなどの工夫も要るでしょう。
いずれにしても大切なのは、「水場の子どもからは絶対に目を離さない」という基本的なことです。
知らずに大量に水を飲んでしまうと……?
水遊びをしていると、どんなに注意していても、赤ちゃんや小さな子どもは、水しぶきなどが原因で知らないうちに大量の水を飲んでいることがあります。
「水中毒」という言葉を御存じでしょうか。水分の取り過ぎで排出が追い付かず、血液が極端に薄まった結果、低ナトリウム血症という状態になってしまうのです。
ベビースイミング中の事故の報告例もあり、死に至る場合もありますから、非常に注意が必要です。
ベビースイミングの教室では、この防止のために時間制限されるようになっています。
夢中になって遊んでいると、やめさせようとしたときにぐずって嫌がったり、泣いたりするかもしれませんが、優しく諭してほどほどで切り上げさせることが大切です。
もしもおぼれてしまったら?そのときの対処法
まず、子どもの体を水から引き揚げます。この際、頭が胸部より下に来るように抱きかかえます。
その後、名前を呼ぶなどして声をかけ、それに答える様子があるかどうかを見ます。
具体的にしゃべるわけでなくても、働きかけに対して反応(体の一部が動く、まぶたがひくつくなど)があれば、意識があると思われます。焦って体を揺すって反応を求めたりしないようにしましょう。
そのはずみで吐いてしまった水が気道の方に入り込んで、窒息につながる可能性もあります。
意識があると思われるときは、水着などを脱がせ、体の水分を拭き取って温かなブランケットなどで体を包んであげてください。
様子を見ながらも、「もう大丈夫そう」といった素人判断はせずに、病院で診てもらいます。
意識が戻らないときは、119番通報すると同時に、車が到着するまでの間に心肺蘇生を施してください。
もしも対応できるスタッフが1人しかいないときは、心肺蘇生法を1分間施した後に119番に電話し、さらにその後の様子を見ながら人工呼吸もしくは心臓マッサージを行ってください。
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