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妊娠中の生活で気を付けたい「たばこ」と「お酒」
妊娠中の女性は、それまでの生活の中で何気なくやっていたようなものでも、赤ちゃんのことを考えて控えるべき事柄がたくさんあります。
妊婦さんはいわば、お腹の赤ちゃん「窓口」ですから、害をなすものを受け付けるわけにはいきません。
特に、たばこを吸う習慣・お酒を飲む習慣は、速やかにやめるべきです。
低体重で生まれてくる新生児について調査すると、母親に喫煙習慣があったケースが高いということは、統計的にも発表されています。
また、保育園を相手取った訴訟などで近年よく話題になる「SIDSシズ」、すなわち乳幼児突然死症候群は、確妊娠中の喫煙習慣が関係しているのではとも言われています。
SIDSは、うつぶせ寝は危険である、ミルク育児より母乳育児の方がリスクが低いなどの「傾向」が言われているだけで、これが原因であるというものはいまだわかっていませんが、
たばこが大きな危険因子とみなされているのは確かのようです。
喫煙については、本人のたばこだけでなく、周囲の人が吸っているたばこの副流煙の影響、いわゆる受動喫煙も心配の一つです。
自分が吸っていなくても、配偶者や身の回りに喫煙者はいませんか。協力を仰げる人には、せめて自分が妊娠中は吸わないようにしてもらいたいとお願いすることも必要だと思います。
例えば、赤ちゃんが生まれてからなら気を使うという人でも、妊婦さんへの影響までは思い至らない人(特に男性)は多いものです。
最近は、妊娠中の女性が何らかの周囲に「自分を大事にしろ」といわんばかりの態度をとることは、「妊婦様」などと揶揄する人もいますが、
ほんの短時間、「今はおたばこ控えていただけますか」とお願いすることは、決してワガママや傲慢なお願いだとは思えません。
ただでさえ分煙が当たり前の世の中ですから、場所を考えずにたばこを吸う人には、一言はっきり言うのも時としては必要です。
お酒についても触れておきましょう。
かなり昔のことですが、「ほんの少しの飲酒ならば、むしろ食欲を増進させるなど健康にいいので、妊婦さんにもオススメ」という趣旨の記事が新聞に載り、軽く物議を醸したことがありました。
実際、妊娠に気づかないくらいの初期に少し飲んでしまった、お酒を使った料理を食べた程度ならば、
すぐさま赤ちゃんに影響があるとは考えにくいところですし、妊娠がわかったら気を付ければいいことです。
大抵の女性は妊娠中や授乳中、積極的な飲酒は控えますし、それは大変正しい態度だといえます。
飲酒により、胎児性アルコール症候群という病気が引き起こされることを御存知でしょうか。
アルコールの影響による子宮内での発育のおくれ、知能障害、顔面の奇形などの総称です。
これらの病気は、妊婦さん本人が酔いにくい体質であるとか、さほど量を飲んでいないから大丈夫だといったことは関係なくあらわれます。
お酒というものが体内に流れ込む以上、お腹の赤ちゃんが飲んでいるのと同じことだからです。
また、母乳での育児を考えているならば、産後の飲酒もしばらくは控えてください。母乳の材料はお母さんの血液です。つまりはアルコール入りの母乳を飲ませてしまうも同然となるのです。
SIDSにせよ、胎児性アルコール症候群にせよ、喫煙や飲酒で必ず出る症状ではありませんが、母体にも赤ちゃんにもよくない習慣であることは間違いありません。
母子ともに健康な状態での出産・育児を望むなら、できるならばいっそすっぱりやめた方がいい習慣といえます。
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