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体が小さく未完成な乳幼児が事故に巻き込まれ、けがを負ったり様子がおかしくなったりしたときは、一刻を早く対処しなければなりません。
応急処置を施したり、一も二もなく救急車を呼ばなければならない事態になることもあるでしょう。
焦らず正しく対応するためには、幼稚園・保育園の場合は複数のスタッフでの分担も大切です。
例えば、救急車を呼ぶと同時に、園児の自宅や保護者の勤め先など、複数のところに電話をする必要がある場合など、
Aさんは園児の面倒を見る、Bさんは119番、Cさんはお母さんの職場……というぐあいに役割を振れば、迅速に処理できます。
また、スタッフ同士の情報のすり合わせも忘れずに行いましょう。
119番に電話して救急車を呼ぶ
まず、園の固定電話の場合は、来て欲しい場所、園児の様子など、伝えるべき情報を整理した上で、落ち着いて119番通報します。
携帯電話を使う場合もほぼ同じですが、電波が不安定になる場合も想定して、ある一定の場所で落ち着いて電話することが大事です。
また、こちらが携帯電話であることを言い、携帯の番号だけでなく、園の固定電話の番号も同時に伝える必要があります。
いずれの場合も、こちらから言うべきことを一方的に言うのではなく、オペレーターの指示に従う形で話を進めるなど、落ち着いて正しい情報がやりとりできるように注意してください。
通報後、すぐに救急車が到着すればいいのですが、到着の前に119番からコールバックがある場合も考えて、
電話をした後はできるだけ電話にすぐ出られるように待機した方が望ましいでしょう。
携帯電話からの通報の場合、原則的には「できる」ということになっていても、万が一を考えると、固定電話での通報が望ましいといえます。
また、携帯でかける場合は、スタッフが利用している電話会社のうち、比較的通じやすい会社はどこかを参考程度に調べておき、
通報の必要が生じた場合はどのスタッフの電話からかけるかを取り決めておくのも手です。
意外と知られていないかもしれませんが、「119番」に対してファクスで情報を送ることも可能ですので、覚えておいて損はないでしょう。
公衆電話からはどうかける?
携帯電話が大変普及した今、むしろ公衆電話を探すのに一苦労というのが現状ではありますが、震災の影響もあり、公衆電話の有用性も見直されています。
若いスタッフの場合、そもそも公衆電話を使ったことがないという人も珍しくないかもしれませんが、知識というか心得として、電話の種類や掛け方を覚えておくべきでしょう。
緊急時に110番、119番などにすぐ通報できるボタンのついたタイプの電話(緑色)の場合は、受話器を持ち上げた後にボタンを押し、119番をプッシュしてください。
テレホンカードやコインを入れて119番してももちろん電話がかかります。
通報用のボタンがついていない場合は、家庭の固定電話を使う要領で、普通に119番をプッシュします。
最近は余りみかけませんが、今でも時々公共施設内で見かける、通称「ピンク電話」と言われるサーモンピンクの電話の場合も、イエ電と同じ要領で使いますが、
ダイヤル式も場合も多いので、使ったことのない方は戸惑うかもしれません。
電話口で伝えるべき情報
先述したように、一方的に言いたいことを言っても伝わりません。
一呼吸置いて、促されたり何かについて尋ねられたら、その内容(けがか病気か、何歳、今どこにいるかといったこと)について落ち着いて答えるというのを基本にした方がいいでしょう。
けがの状態や病状を伝えると、「このようにして待機してください」と、具体的な応急処置を指示される場合もありますので、それに従ってください。
あとは基本的には救急車の到着を待つだけですが、できれば園のスタッフが1人、表のわかりやすい場所に出て救急車の誘導をすると、よりスムーズでしょう。
特に小規模な保育園の場合、奥まった住宅街の生活道路沿いにあるような場合も多いので、住宅地図で詳細な情報が確認できない可能性もあります。
救急車が到着すると、救急隊員に、到着までに子どもはどんな様子だったか、どのような手当てをしたかといったことを尋ねられると思いますので、わかりやすく手短に答えられるように整理しておきましよう。
また、尋ねられなくても、必要だと思うことは伝えておいたほうがいいと思います。
例えば、子どもにもともと持病(例えば喘息気味で決まった薬を服用していることなど)があれば、それにまつわる情報も伝えます。
わかればどこの病院にかかっているか、どのような薬を飲んでいるかなども情報として有用です。
救急車よりも子どもの保護者が先に着いた場合は、救急車に一緒に乗って、子どもに付き添ってもらうようにします。
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