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ごっつんこ!しょっちゅう起こっても不思議はありません
子どもは体に対して頭部が大きく体のバランスが未発達ですから、しょっちゅう転びますし、壁やドアに元気にぶつかってしまうこともしばしばあります。
また、意思の疎通がうまくいかず、お友達に持っていたおもちゃを投げつけてしまうというトラブルも、残念ながらよくあることです。
何かをぶつけたりぶつかったりしたとき、その箇所がちょっと赤くなってすぐに消えてしまうような場合もありますが、こぶができたり、青あざになって残ったりすることもあります。
そういったものを「打撲」といいます。
あざが青く残ってしまったら
強くぶつけてしまった場合は、青いあざになって残ることがあります。このあざは、表面上はけがをしていないにもかかわらず、皮膚の下で出血している状態です。
そんな状態になるぶつけ方をすれば、かなりの痛みを伴いますから、大抵のお子さんは痛みと驚きで大きな声で泣くのではないでしょうか。
こういう場合は、ぶつけた場所を湿布や冷たく絞ったおしぼりなどで冷やしてあげれば、傷みや腫れがおさまりますが、あくまで一時的なものであることもお忘れなく。
実際のところ、冷やしていれば必ず腫れが引くという保証はありません。湿布などを取り除いて様子を見ながら手当てしてください。
「痛くない?動かせる?」と、お子さんが自覚する状態を、わかりやすい言葉がけで確認することも大切です。
冷やしていたにもかかわらず、大きく腫れあがっていたり、痛みがひどくなっている様子だったら、すぐに病院(整形外科)に連れていきましょう。
参考までに。昔の病院での治療法といえば、腫れがひどいところは瀉血(血を抜く)というケースもあったようですが、今はそういった対処をするお医者さんは存在しません。
皮膚の下の出血は成り行きに任せるしかありません。
ぶつけた箇所が胴体だった場合
家の中や園の建物内で遊んでいてぶつける箇所といえば、「おでこ」「頭」がまず浮かぶのではないでしょうか。
ほかにも腕、足など、比較的面積の小さなところ、ある小さな範囲であることが多いかと思います。
しかし、外で遊んでいる場合、遊具にまともに体全体でぶつかってしまったり、ばったりと前のめりで倒れたりして、胸部や腹部を強くぶつける場合もあります。
そういったケースでは、出血がある場合は消毒したり、流血をとめたりする応急処置が必要です。
ばったり倒れたまま意識を失っているという場合は、さらに一大事です。
必要な場合は、躊躇せずに人工呼吸やマッサージなどで心肺蘇生をはかり、同時に救急車を呼んでください。
救急車は軽々に呼ぶべきものではありませんが、この状況は救急車を呼ぶに値する一大事なのです。
胸部・腹部をぶつけたことで考え得る恐ろしい事態はいろいろあります。例えば、ろっ骨が折れていたり、内臓に何らかの影響があったりします。
例えば対自動車の事故に巻き込まれた人が、その場ではけろりとして痛がる様子もなかったのに、翌日急に悪化したり、最悪の場合は死に至ったりというケースを聞いたことがあるでしょうか。
お子さんが胴体に衝撃を受けた場合も、これと同じことが懸念されます。
痛みを訴えず、平気そうな様子であっても、慎重に様子を見ることをおすすめします。
病院でお医者さんに見てもらう場合は、どんな状況でどこに、何がどんなふうにぶつかったかといったことを、できるだけ正確に説明できるようにしましょう。
幼稚園・保育園でけがをした場合、園のスタッフはエスパーではありませんから、特定のお子さんだけを「この子はぶつけそう」とじっと観察することは不可能です。
たまたま現場を見たのでもない限り、本人または一緒に遊んでいた園児に聞くしかありませんが、子どもが要領を得た答えをしてくれるとは限りません。
となると、ある程度想像で補う必要がありますが、そういうときには日々の園児観察が物を言います。
すなわち、ぶつけてしまったお子さんが「こういうことをしそう」といった性格の把握、上手に説明できないお子さんのボキャブラリーの傾向を知っておくなどで、理解は大分変わってくるはずです。
園の建物や庭にある「危険要素」は
園施設内に、テンションの上がった子どもが見境なく突っ込んでいきそうな壁、何かとがったものなど、危険性を感じるものはないでしょうか。
注意していても防ぎきれないものもあるかもしれませんが、取り除いたり、形を変えたりできる性質のものは、そのように対処してください。
室内では、つまずいて転んだりする可能性もありますから、足をひっかけてしまう心配のある電気製品のコードや障害物などには注意してください。
また、ぐらついた棚から大きなものが落下してくるという状況も避けたいところです。
棚の釘がゆるんでいないか(できれば地震対策で固定しておいてください)、棚の上に不安定な大きなものが置かれていないかなどにも要チェックです。
ぶつけた跡の「あざ」をしっかり観察しましょう
ぶつけた場合にできる「けが」で代表的なのは「あざ」です。もしも園のお子さんの体にあざがあったとして、それはどのようにしてできたものか、特定できるでしょうか。
手足などの目立つ場所にできていて、園でのトラブルではなさそうな場合は、園のスタッフはまず「そのあざどうしたの?」と本人に聞いてみます。必要があれば、保護者にも打診します。
把握できていないまま放置されるあざは問題がありますし、もしも本人や保護者に尋ねても、どこか挙動不審だったり、頑なに口を閉ざしているような場合は、
残念ですがある程度「虐待」というものを疑わざるを得ないこともあります。
虐待の場合、着衣状態ならば見えない箇所に傷やあざがついている場合も多いので、ちょっとでもおかしいと感じた場合は、スタッフはお着替えや身体測定などの機会にある程度「精査」することも大切です。
ただし、無理に服を脱がせることで怯えさせてしまう可能性も高いので、行動は慎重にします。
ぶつけた程度があまりひどくない場合でも、体調によってあざがひどくなったり、あざ様のもの(あざそのものではない場合も)が体についていたりということもあり得ますから、
お子さんの生育環境や健康状態を観察するための「一要素」として、あざやぶつけた後にも注目してみてはいかがでしょうか。
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